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通勤手当の非課税限度額が変更!制度の内容と年末調整への影響を足立区の税理士が解説!

  • hsatou0
  • 2025年11月28日
  • 読了時間: 6分

秋も深まり、北千住の駅前も年末に向けて慌ただしさを少しずつ感じる季節になりました。


経営者や経理担当者の皆様にとっては、一年で最も忙しい「年末調整」の足音が聞こえてくる時期でもありますね。


さて、今回のテーマは、「通勤手当」です。


「交通費なんて、払った分を経費にするだけでしょ?」と思っていませんか?


実は、通勤手当の「非課税限度額」の改正は、従業員の手取り額や会社の税務リスクに直結する重要なポイントなのです。


今回は、通勤手当の改正や、年末調整での注意点について、足立区の税理士が、分かりやすく解説していきます。


目次

⒈そもそも「通勤手当の非課税限度額」とは?

⒉改正のポイントは(マイカー・自転車通勤)?

⒊年末調整への影響と具体的な手続は?

⒋足立区の経営者様へ:ちょっとした節税のアドバイス

⒌まとめ


⒈そもそも「通勤手当の非課税限度額」とは?

会社が、従業員に支払う通勤手当には、「ここまでは税金(所得税)をかけなくていいですよ」という上限額(非課税限度額)が決められています。


この範囲内の金額であれば、従業員は、所得税がかからず、会社側も、消費税の課税仕入れとして処理できるため、双方にメリットがあります。


現在の基本的な限度額(公共交通機関の場合)

現在、電車やバスを利用している場合の非課税限度額は、月額15万円です。


足立区のワンポイント:足立区から都心へ通勤する場合、つくばエクスプレスや東武スカイツリーライン、千代田線などを利用される方が多いですが、一般的な通勤ルートであれば、月15万円を超えることは稀です。しかし、新幹線通勤をしている役員や従業員がいる場合は注意が必要です。


⒉改正のポイントは(マイカー・自転車通勤)?

令和07年11月19日に改正された所得税法施行令に伴い、マイカー・自転車通勤者の通勤手当の非課税限度額が引き上げられました。


この改正は、令和07年11月20日に施行され、令和07年04月01日以後に支払われるべき通勤手当(同日前に支払われるべき通勤手当の差額として追加支給するものを除きます。について適用されます。


そのため、令和07年に行う年末調整にも影響が出ることになります。


改正後の1ヶ月当たりの非課税限度額は、次のとおりです。



課税されない金額


   区分


改正後


令和7年4月1日以後適用

改正前

交通機関又は有料道路を利用している人に支給する通勤手当


1ヶ月当たりの合理的な運賃等の額


(最高限度 150,000円)

同左

自動車や自転車などの交通用具を使用している人に支給する通勤手当

通勤距離が片道55km以上である場合

38,700円

31,600円


通勤距離が片道45km以上55km未満である場合

32,300円

28,000円


通勤距離が片道35km以上45km未満である場合

25,900円

24,400円


通勤距離が片道25km以上35km未満である場合

19,700円

18,700円


通勤距離が片道15km以上25km未満である場合

13,500円

12,900円


通勤距離が片道10km以上15km未満である場合

7,300円

7,100円


通勤距離が片道 2km以上10km未満である場合

4,200円

同左


通勤距離が片道 2km未満である場合

(全額課税)

同左

交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券


1か月当たりの合理的な運賃等の額


(最高限度 150,000円)

同左

交通機関又は有料道路を利用するほか、交通用具も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券


1か月当たりの合理的な運賃等の額との金額との合計額


(最高限度 150,000円)

同左

                                    (国税庁HPを基に作成)


改正後の非課税限度額は、令和07年04月01日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。


なお、次に掲げる通勤手当については、改正後の非課税限度額は適用されません


令和07年03月31日以前に支払われた通勤手当

令和07年03月31日以前に支払われるべき通勤手当で同年04月01日以後に支払われるもの ⑶ ⑴又は⑵の通勤手当の差額として追加支給されるもの



⒊年末調整への影響と具体的な手続は?

改正前に既に支払われた通勤手当については、改正前の非課税限度額を適用したところで所得税及び復興特別所得税の源泉徴収が行われていますが、改正後の非課税限度額を適用した場合に過納となる税額がある場合には、本年の年末調整の際に精算することになります。


(注)1:既に支払われた通勤手当が、改正前の非課税限度額以下である人については、この精算の手続は不要です。

(注)2:年の中途に退職した人など本年の年末調整の際に精算する機会のない人については確定申告により精算することになります。


年末調整の際における精算の具体的な手続は、次のように行います。


⑴ 既に改正前の非課税限度額を適用したところで、所得税及び復興特別所得税の源泉徴収をした(課税された)通勤手当のうち、改正後の非課税限度額によって新たに非課税となった部分の金額を計算します。


⑵ 「令和7年分給与所得に対する源泉徴収簿」(以下、「源泉徴収簿」といいます。)の余白に「非課税となる通勤手当」と表示して、⑴の計算根拠及び今回の改正により新たに非課税となった部分の金額を記入します。


⑶ 源泉徴収簿の「年末調整」欄の「給料・手当等①」欄には、「給料・手当等」欄の「総支 給金額」の「計①」欄の金額から⑵の新たに非課税となった部分の金額を差し引いた後の金額を記入します。


⑴~⑶により、改正後の非課税限度額によって新たに非課税となった部分の金額が、本年の給与総額から一括して差し引かれることになるため、その差引後の給与の総額を基にして年末調整を行います。


⑸ 給与所得の源泉徴収票の「支払金額」欄には、非課税とされる部分の通勤手当の金額除いた金額を記入します。


(注) 年の途中に退職した人などに対し、既に給与所得の源泉徴収票を交付している場合には、「支払金額」 欄を訂正するとともに、「摘要」欄に「再交付」と表示した給与所得の源泉徴収票を作成し、再度交付します。



⒋足立区の経営者の皆様へ:ちょっとした節税のアドバイス

足立区は、製造業や建設業も多く、現場へ直行直帰する従業員様もいらっしゃるかと思います。


現場への移動費(旅費交通費)」と「会社への通勤費(通勤手当)」は、税務上の取り扱い異なります。


  • 旅費交通費: 全額経費(給与課税されない・実費精算が基本

  • 通勤手当: 給与規定に基づく(限度額あり


この区分けを明確にすることで、無駄な課税を防ぎ、正確な経理処理が可能になります。


また、最近は、ガソリン価格も高騰していますので、マイカー通勤規定の見直し(非課税枠いっぱいの支給額への調整など)は、従業員の満足度向上にもつながる有効な手段です。



⒌まとめ


通勤手当は、毎月のことなので、一度設定してしまうと「前月コピー」で流してしまいがちです。


しかし、住所変更、通勤経路の変更、そして税制改正による細かな見直しに対応していないと、年末調整でやり直しが発生したり、税務調査で指摘を受けるリスクがあります。


「ウチの会社の通勤手当規定、古いままかも……」 「マイカー通勤の距離計算、適当にやっていたかも……」


そう思われた方は、今年の年末調整が始まる前に、是非一度、見直しを行いましょう!





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※上記記事は、令和7年11月時点の情報に基づいて記載しております。

※上記記事は、一般的な内容を記載しているため、判断の際は、専門家へのご相談を

 お願い致します。






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