本当に福利厚生費で大丈夫?税務上の注意点と要件を足立区の税理士が解説!!
経営者にとって『福利厚生費』は節税と社員満足度アップの両方が期待できる魅力的な経費ですね。しかしながら、税務調査で『給与』や『交際費』であると否認されやすい要注意ポイントでもあるんです。
『自社の経費処理は大丈夫か?』とセルフチェックができるよう、今回は福利厚生費の注意点と要件について足立区の税理士が徹底解説します!
目次
1 .その経費、実は『給与』かも!?税務調査で狙われやすい福利厚生費
2 . 【基本のルール】これだけは外せない!福利厚生費の『3つの絶対要件』
3 . 『良かれと思って・・・』が裏目に。よくあるNGパターン集
4 . 社員旅行・食事補助・健康診断の『OK?NG?境界線』
5 . 一人親方(個人事業主)やひとり社長の福利厚生費は?
6 . 税務リスクをゼロに!今日からできる証拠づくりのススメ
1 . その経費、実は『給与』かも!?税務調査で狙われやすい福利厚生費
『社員のモチベーションアップのために良かれと思って使ったお金が、税務調査で否認されて追徴課税に・・・』こんな悲しい話、実は実際にあるんです。従業員さん思いの経営者さんほど要注意ですね。ドキッとされた方、ぜひセルフチェックしてみてください。
これからの季節、現場作業にかかせない飲料や最近注目されている空調服などの熱中症対策費は?『リモートワーク手当』や『インフレ手当』はどうなの?など言われてみれば迷いますよね。
足立区で多くの中小企業を見てきた税理士として、本当によくある落とし穴を解説します。
『福利厚生費』という科目名をつければ何でも通る、というのは大間違い!実態が厳しく見られるんです。

2 .【基本のルール】これだけは外せない!福利厚生費の『3つの絶対要件』
福利厚生費はあくまで『従業員のため』に支出するものです。従業員のモチベーション向上や離職防止の効果も期待できますね。ルールをしっかり理解して最大限活用しましょう。
ここでは、税務署が判断基準とする3つの大原則をわかりやすく解説します。
①みんな使える?機会の均等(全従業員が対象か)
役員だけ、特定の部署だけ、といった限定的な使い方はNG
②贅沢過ぎない??金額の妥当性
一般常識からみて高価すぎないか、一人数万円の豪華ディナーは否認リスク大!
③現金や換金性の高いものではないか
現金手渡しはもちろん、商品券やギフトカードの支給も原則として『給与』です。
3 . 『良かれと思って・・・』が裏目に。よくあるNGパターン集
ここで、具体的な失敗例をいくつか見ていきましょう。
NG例1:役員や一部の社員だけのゴルフ・旅行
→ 交際費や役員給与とみなされ、法人税・所得税などのペナルティに。
NG例2:ボーナス代わり、あるいはちょっとプラスαの「商品券」一律支給
→ 一律であっても換金性が高いため給与とみなされてしまいます。
NG例3:会社が借り上げた物件を、従業員へ社宅として無償で貸し出す
→ タダはNG。賃貸相当額(※)を差し引けばOK。
※賃貸相当額とは、その年の土地建物の固定資産税の課税標準額より算出するもの。
細かい規定がありますので、詳しくはご相談ください。
4 . 社員旅行・食事補助・健康診断の『OK?NG?境界線』
では、特によっく使われる3つの福利厚生費について詳しく解説します。
① 社員旅行
・旅行期間が4泊5日以内であること(海外旅行の場合は、外国での滞在日数が4泊5日以内)
・旅行に参加した人数が全体の人数の50%以上であること
この2つを満たし、常識的な金額であれば福利厚生費として認められます。
② 食事補助(昼食)
・役員・従業員が食事代の半分以上を負担していること
・会社負担額が7,500円/月 以下であること
この2つを満たしていれば、福利厚生費として認められます。
ただし、食事を支給するのではなく現金で渡す場合は全額が給与となってしまいます。
また、深夜勤務者へ夜食代として現金を支給する場合は、1食あたり650円(税抜)が認められています。
③ 健康診断
・全社員(従業員・役員)が対象
・健康診断の内容が一般的な範囲(オプションなどは自己負担で)
受診する医療機関等から会社宛てに請求を出していただく方法が良いでしょう。
個人が立て替えたり、健康診断料を現金で支給することは避けましょう。
5 . 一人親方(個人事業主)やひとり社長の福利厚生費は?
では、『自分は一人で会社をやっているけど?』『私は個人事業主で従業員はいない』という場合はどうでしょう?
前述の通り、福利厚生費は従業員のための支出というのが定義です。
結論から申し上げますと、一人親方やひとり社長の場合、原則として自分自身に対する『福利厚生費』は認められません。

家族以外の従業員(パートやアルバイト含む)がいる場合は、その従業員に対して福利厚生費が利用できますが、単独経営、家族経営(従業員は家族のみ)の場合は、福利厚生費は認められません。自分自身の健康診断代、ジムの会費、観光を含む旅行などは経費になりません。
もし法人がこれらを経費にしてしまっていた場合には、『役員に対する給与』とみなされ、経費とは認められず追徴課税、また、社長個人の収入が増えることになるので所得税・住民税が増え、ダブルパンチとなります。個人事業主もまたしかりです。
『じゃあ、一人親方やひとり社長は何も恩恵がないの?』とがっかりされた方も多いかと思います。
福利厚生費の代わりに、『小規模共済』や『iDeCo(個人型確定拠出年金)』のご活用はいかがでしょう。これらは掛金が全額所得控除になるため、安全かつ確実に節税しながら資金を蓄えることができます。
6.税務リスクをゼロに!今日からできる証拠づくりのススメ
不安になるようなことも正直に書いてしまいましたが、ルールを守って正しく活用すれば会社にも社員にもメリットが大きいのが福利厚生費です。
そのためには、証拠の保存も重要です。
領収証だけでなく、『案内状』『参加者名簿』『写真』なども残しておくと税務調査の際には強力な盾となりましょう。
判断に迷ったときや対策方法を知りたいときは、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください!
ご相談の方は以下よりお問い合わせください。
初回は相談無料となります。
※上記記事は令和8年6月時点の情報に基づいて記載しております。
※上記記事は一般的な内容を記載しているため判断の際は専門家へのご相談をお願い致します。



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