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不良在庫を「節税」に変える!?商品廃棄損の正しい処理方法と税務調査の対策を足立区の税理士が解説!

  • 6 分前
  • 読了時間: 6分

売れ残った在庫(不良在庫)は、倉庫のスペースを圧迫するだけでなく、キャッシュフローを悪化させる大きな原因になります。


税務上、これを「廃棄損(商品廃棄損)」として正しく処理すれば、利益を減らして節税につなげることができます。


しかし、実務において税務調査で最も厳しくチェックされ、否認されやすいポイントでもあります。


廃棄損を損金算入するための要件や注意点、実際の会計処理の方法など、税理士が徹底解説します!


目次

1 . 不良在庫は「持っているだけ」で税金の無駄!?

2 . 商品廃棄損の勘定科目と仕訳例

3 . 税務署が「廃棄損」を疑う理由

4 . 税務調査を突破する!具体的な実務対策

 ①専門の廃棄業者に委託(最も安全)

 ②自社でゴミとして処分(小規模な在庫)

 ③メーカー等に引き取ってもらう(返品・スクラップ)

5 . その他実務上の注意点

 ①「評価損」との混同

 ②スクラップ価値がある場合

 ③決算直前の大量廃棄

 ④タイムリミットは決算日

6 . まとめ


1 . 不良在庫は「持っているだけ」で税金の無駄!?

不良在庫は税金の無駄!?

決算期が近づくと、多くの経営者が「今期は利益が出そうだから節税したい」と考えます。


その際、積極的にチェックしていただきたいのが倉庫の「不良在庫(デッドストック)」です。


売れない在庫をそのまま抱えていると帳簿上は「棚卸資産」として残るため、いつまで経っても損金に算入されずに、資金もひたすら拘束してしまうことになります。


このような売れなくなった不良在庫を期末までに正しく廃棄できれば、「商品廃棄損」として損金に計上し、法人税を減らすことができるかもしれません。


値下げをしてでも売れるに越したことはないですが、どうしても売れない型落ち品や不良品などは、廃棄を検討することで節税に繋がる可能性があるのです。


そもそもの棚卸について詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。




2 . 商品廃棄損の勘定科目と仕訳例

実務上、商品廃棄損は「売上原価」に含める方法と、「特別損失(または営業外費用)」に計上する方法の2種類があります。


基本的には、臨時かつ多額の廃棄であれば特別損失に計上して、経営成績を歪めないようにするのが一般的です。


頻繁に廃棄損が発生するような事業の場合は、売上原価に含めることもあります。


【仕訳例】

決算時に商品 500,000円分を専門業者に依頼して廃棄し、処分費用 30,000円を現金で支払った場合

 商品廃棄損 500,000円 / 商品(棚卸資産) 500,000円 

 支払手数料 30,000円 / 現金 30,000円 


処分費用は商品廃棄損とは分けて仕訳します。

消費税については、商品廃棄損は不課税取引となり、処分費用は課税仕入となります。


しかし、決算時にこの仕訳をするだけで商品廃棄損が認められる訳ではありません...



3 .税務署が「廃棄損」を疑う理由

廃棄損を疑う理由

「ゴミ箱に捨てて終わり!」としたいところですが、ここに税務調査の罠があります。


商品廃棄損は、税務調査で非常に厳しくチェックされる重要ポイントの一つです。


税務署が一番疑うのは、「本当に捨てたのか?(実は隠して後で横流しするんじゃないか?)」「今期だけ無理やり利益を減らすために嘘をついていないか?」という点です。


単に帳簿上で「商品廃棄損」と処理しただけでは、税務調査で否認されペナルティ(追徴課税)を食らってしまうリスクがあります。


商品廃棄損を認めてもらう為には、「客観的な処分事実の証明」が必要になります。


では具体的にどのような準備をすれば良いのか?

下記で見ていきましょう。



4 . 税務調査を突破する!具体的な実務対策

具体的な実務対策

税務調査では「帳簿上だけで処理して実はまだ残っているのではないか?」など疑いの目を向けます。

それを納得させるためには客観的な処分事実の証明が必要で、実務では主に以下のパターンに応じて、処分の証拠を残しておくと良いでしょう。


①専門の廃棄業者に委託(最も安全)

産廃業者などに費用を払って処分してもらう方法です。


業者からの「見積書」「請求書」「領収書」に加え、「廃棄証明書」等があれば税務署も文句のつけようがありません。


②自社でゴミとして処分(小規模な在庫)

事業ごみとして自社で廃棄する場合です。


廃棄商品のビフォー・アフターの写真を残しておくことが重要で、捨てる前の状態の商品と、実際にゴミ袋に入れたり破壊したりした捨てる状態の写真を、日付入りで撮影しておきます。


さらに、当該廃棄についての社内稟議書廃棄リストで「いつ、誰が、何を(商品名、数量、単価)、なぜ廃棄したか」を明記した書類を作成して保管しておきます。


③メーカー等に引き取ってもらう(返品・スクラップ)

型落ち品などをメーカーに直接引き取ってもらう場合です。


相手方からの「受領書」や「引き取り伝票」などを残しておきます。


引き取ってもらった際に1円でも売上が発生した場合は、収入の計上漏れに注意しましょう。


上記①~③いずれでも、廃棄商品との整合性が取れるように、毎期の棚卸表は間違いがない正しいものを作成しておきましょう。


5 . その他実務上の注意点

その他実務上の注意点

税務調査の対策以外にも、実務上で注意すべき事項がいくつかあります。


①「評価損」との混同

商品を捨てずに、倉庫に置いたまま「売れないから」という理由で帳簿上の価値を1円などに下げる処理は、税務上の「棚卸資産評価損」に該当します。

評価損は、災害による著しい損傷や、法律による販売規制など、非常に限定された大前提がない限り原則として損金算入が認められません。

経費にしたいのであれば、「評価下げ」ではなく「完全に廃棄(処分)」する必要があります。


②スクラップ価値がある場合

廃棄する商品であっても、例えば金属パーツなどに鉄くずとしての価値がある場合、その見積もり額は廃棄損から差し引く(または雑収入に計上する)必要があります。


③決算直前の大量廃棄

決算間際に利益が出そうだからといって、慌てて大量の在庫を廃棄処理すると、税務調査のターゲットになりやすいです。

合理性があってきちんと廃棄の証拠があれば問題ないですが、税務調査に入られるリスクを格段に上げてしまう可能性があります。


④タイムリミットは決算日

廃棄損を今期の損金にする為の大前提は、「決算日までに物理的に処分が完了していること」です。

決算日までに処分が完了しておらず手元に残っている場合は完全にアウトです。

決算ギリギリでバタバタすると処分が間に合わない可能性がある為、決算の1〜2ヶ月前から不良在庫の選別廃棄方法などの準備を進めておくのが良いです。



6 . まとめ

不良在庫の廃棄は、目先の節税だけでなく、倉庫スペースの確保、社内の整理整頓、キャッシュフローの改善、正しい利益率の把握など、メリットが多い非常に有益な手段です。


「この在庫、どうやって証拠を残して捨てたらいい?」「今期落としても大丈夫?」と迷った際は、後から税務署に突っ込まれないよう、捨てる前にまずは税理士へご相談ください!



ご相談の方は以下よりお問い合わせください。

初回は相談無料となります。


※上記記事は令和8年6月時点の情報に基づいて記載しております。

※上記記事は一般的な内容を記載しているため判断の際は専門家へのご相談をお願い致します。



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