Etaxとはなにか?できることを足立区の税理士が解説!
- hsatou0
- 4 日前
- 読了時間: 5分

近年、国税の手続きは急速に電子化が進んでおり、その中心となっているのが e-Tax(イータックス) です。
これまでは紙の申告書を作成し、税務署に持参または郵送する必要がありましたが、e-Taxを利用すれば、ほとんどの申告・届出・納税がオンラインで完結します。
しかし実際には、
「e-Taxって具体的に何ができるの?」
「使うには何を準備すればいい?」
「以前の申告書やインボイス通知も見られる?」
など、機能を十分に理解していない方も多いのが現状です。
本記事では、現場で毎日e-Taxを利用している税理士として、
初心者でも理解できるレベルから、実務者向けの深い使い方まで
徹底的に解説します。
1、e-Taxとは?

e-Tax(イータックス)とは、国税庁が提供している 電子申告・電子納税システム です。
インターネット経由で以下ができるようになります。
•各種税金の申告書を作成・送信
•納税(ペイジー番号発行含む)
•各種届出の提出
•税務署からの通知の受信
•申告の控えデータの保管・確認
特に重要なのは、e-Taxは「単なる申告システム」ではなく、
税務署とのやり取りを一元管理するプラットフォームの役割
を持っている点です。
例えば、
•青色申告の承認申請
•給与支払事務所の開設・廃止届
•インボイス登録通知の受信
•源泉所得税のペイジー番号発行
•還付金処理状況の確認
こうした手続きは、本来は税務署に行って紙を提出し、
控えをもらい、後日郵便で通知を受け取るという手間が必要でした。
それが すべてオンライン化 されるわけです。
2、e-Taxを利用するまでの準備

e-Taxの利用を開始するために必要な準備は、大きく次の3つです。
① 利用者識別番号(ID)の取得
e-Taxにログインするための番号です。
取得は非常に簡単で、オンラインで数分あれば完了します。
•個人、法人 → e-Taxサイトで発行 or 税務署で即時発行
取得後は、「利用者識別番号(16桁)」と「暗証番号」がセットになります。
② マイナンバーカード or ID/PW方式
個人は、以下の2択でログイン可能です。
● A:マイナンバーカード方式
スマホまたはカードリーダーを使ってログイン。
最も安全で確実な方法。
● B:ID・パスワード方式
•税務署に行けば即日発行
•マイナンバーカード不要
というメリットがあります。
3、暗証番号を忘れた場合の対処方法
e-Taxの暗証番号(パスワード)を忘れる人は本当に多いです。
暗証番号は以下の方法で再発行できます。
•変更等届け出書を提出する。
特に申告期限前は、
「パスワードが分からなくてログインできない!」
という相談が非常に多いので、
•メモを控えておく
•スマホのメモアプリやパスワード管理アプリで保存する
ことを強くおすすめします。
4、e-Taxでできること

ここから本題。
e-Taxが便利なのは申告だけではありません。
■ ① 各種税金の電子申告(所得税・法人税・消費税など)
e-Taxの最も基本的な機能であり、利用者が一番多い部分です。
e-Taxで申告できる主な税目
•所得税(確定申告)
•法人税
•地方法人税
•消費税
•相続税
•贈与税
•酒税 etc.
紙の場合との違いは「提出がワンクリック」で済む点です。
電子申告のメリット
•税務署に行く必要がない
•郵送費・手間がゼロ
•控えが電子保存できて紛失しない
•還付金が紙より早い傾向
さらに、法人の場合は 「申告書控えの保管」 が非常に楽になります。
顧問先の書類管理でもe-Taxは大活躍します。
■ ② 各種届出書・申請書の提出がオンライン化
実務で便利なのは、実はこの部分。
主な届出の例
•青色申告承認申請
•給与支払事務所(源泉)の開設届
•消費税課税事業者選択届
•電子帳簿保存法の申請
•源泉所得税の納期の特例申請
•インボイス関連の各種届出
これらを紙で提出するのは、
実は「書いて→印刷して→持参して→控えをもらう」という手間が多い。
しかし e-Tax なら、
作成 → 電子署名 → 送信 → 即反映 → 控えも自動保存
で完結します。
事業者にとって、時間削減効果は非常に大きいです。
■ ③ 過去の申告・通知の確認
以前提出した申告書の控えや、税務署からの通知は、
すべて メッセージボックス に保存されます。
確認できるもの
•過去の申告書PDF
•送信票(電子申告書が到達した証明)
•添付書類
•インボイス登録通知
•税務署からの問い合わせ
•納付状況
•還付金処理状況
■ ④ 源泉所得税の納付で“ペイジー番号”を発行できる
源泉所得税(給与・報酬の源泉)は通常、
紙の納付書を使って納付します。
しかし e-Tax を使ってデータを送信すると、
・ペイジー番号(インターネット納付番号)が自動発行される
→ 銀行アプリ・ネットバンキングからそのまま納税できる
これにより、
•納付書の手書きが不要
•納付書の紛失リスクゼロ
•そもそも納付書が不要になる
•24時間納税できる
という大きなメリットがあります。
法人・個人事業主どちらにも非常に人気の機能です。
■ ⑤税務署からの通知・メッセージをまとめて受信
e-Taxのメッセージボックスには、以下が届きます。
•申告書が受理された通知
•還付金処理の状況
•税務署からの問い合わせ
•インボイス登録の通知
•各種届出の受付完了
これにより、
「郵便で届くと思っていた通知が見つからない…」
というトラブルを防げます。
4、まとめ
今回解説したように、e-Taxは単なる申告ツールではなく、
•申告
•届出
•過去の通知確認
•インボイス管理
•源泉納付(ペイジー)
•暗証番号管理
といった、税務に必要なすべての機能を持つ 総合税務プラットフォーム です。
とくに法人や事業主の方にとって、
e-Taxを使いこなせるかどうかで、
年間の事務作業が大きく変わります。
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※上記記事は、令和7年11月時点の情報に基づいて記載しております。
※上記記事は、一般的な内容を記載しているため、判断の際は、専門家へのご相談を
お願い致します。