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令和7年分の路線価図が公表!活用方法と前年からの比較を足立区の税理士が解説!

  • hsatou0
  • 4 分前
  • 読了時間: 5分

毎年7月1日に国税庁から公表される「路線価図」。

令和7年分の最新データがついに公開されました。

不動産を所有している方、相続や贈与を検討している方にとって、この路線価は税額計算の重要な指標となります。


本記事では、路線価の見方や活用方法・前年からの変動具合を解説していきます。

不動産の評価や相続対策に役立つ情報をぜひチェックしてみてください。


1、路線価図とは?

令和7年分の「路線価図(ろせんかず)」が国税庁から公表されました。

これは、土地の税金を計算するための“目安となる価格”を地図の形で示したもので、相続税や贈与税を申告するときにとても重要な資料になります。


たとえば、親から土地を相続したときに、どれくらい相続税がかかるのかを計算するには、その土地の「価値」を決める必要があります。でも、実際の売買価格(時価)は物件によってバラバラで、正確に出すのは大変です。そこで、国があらかじめエリアごとに「この道路に面した土地は1㎡あたり◯円」というふうに決めている価格=路線価を使って評価するのです。


この価格は、国土交通省が発表する「地価公示(実際の土地の価格)」のおおよそ8割程度で設定されています。つまり、「実際に売られている価格よりはちょっと安い価格」で税金の計算をする仕組みになっています。


ただし、実際の取引価格(時価)とこの路線価はぴったり一致するわけではありません。たとえば、ある人気の街では実際の売買価格が急に上がっていても、路線価はすぐには追いつかないことがあります。逆に、あまり人気のない場所では、実勢価格よりも路線価の方が高くなっていることもあります。この“ズレ”があることで、税金が安くなるケースもあれば、注意が必要なケースもあるのです。


足立区の中でも、たとえば北千住のように開発が進んでいる駅周辺では、ここ数年で路線価が上がっている傾向があります。一方で、地方ではほとんど変わっていないか、わずかに下がっているところもあります。


このように、自分の土地がどのエリアにあり、どれくらいの価値と見なされているのかを知ることは、相続や贈与を考える上でとても大切です。路線価図を正しく読み取って、将来の税金対策に活かしていきましょう。


2、路線価図の見方は?

令和7年路線価図
令和7年路線価図

たとえば、千住1丁目にある「ハローワーク足立」の周辺で路線価図を見てみましょう。

路線価図では、このハローワークの周囲の道路に「840C」や「750C」といった数字とアルファベットが記載されています。


この「840C」という表記は、その道路に面した土地が1㎡あたり84万円で評価されているという意味です。数字の部分(840)が「路線価」で、単位は千円=84万円/㎡となります。


また、後ろの「C」は「借地権割合」を表しています。借地権割合とは、土地を借りて使っている場合に、その使用権にどのくらいの価値があるかを示す指標で、

「C」は70%を意味します。つまり、その道路沿いの借地の価値は、所有権の70%として評価されるということです。


このように、土地の税金を計算する場合には、建物に面している道路の「路線価」を基準にして評価を行います。


もし角地だった場合には、「二方路補正」といって、両方の道路の価格を加味した特別な評価方法が使われることもあります。

このように、路線価図は「その土地が面している道路の価格を見る」というのが基本です。誰でも見られる地図なので、一度自宅や所有地の価格を確認してみると、不動産の価値や相続対策のヒントになるはずです。


3、令和7年の路線価は令和6年と比較してどれくらい上昇している?

令和7年の路線価は前年と比較して2.7%の上昇。特に東京都は8.1%の上昇でした。全国としては4年連続の上昇で毎年上昇を続けているということは不動産を所有している場合相続税・贈与税も年々増加しているということとなります。

先ほどの例に出した千住1丁目にある「ハローワーク足立」に関しても770Cだったものが令和7年では840C、690Cだったものが750Cと1割程度上昇しているのが分かります。

東京都では不動産価格の上昇はまだ続いておりますので数年前に相続シミュレーションを行ったという方でも現在では相続税額が大きく変わっている可能性がありますので評価の焼き増しが必要になるかと思います。


4、まとめ

令和7年分の路線価図が国税庁から公開され、東京都内では前年に比べて大幅な上昇が見られました。特に足立区の北千住エリアのような開発が進む地域では、路線価が1割以上上昇している場所もあり、これにより相続税や贈与税の負担額が変動する可能性があります。


路線価は毎年見直されるため、「数年前に相続対策を済ませたから安心」と考えている方も、現時点での評価額を一度見直すことをおすすめします。地価の上昇が続いている今だからこそ、最新の路線価をもとにした相続シミュレーションの再確認が重要です。


不動産を所有している方や、今後相続・贈与を予定している方は、この機会にご自身の資産評価をチェックしてみてください。当事務所では、最新の路線価を踏まえたシミュレーションや税額のアドバイスも承っております。お気軽にご相談ください。




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※上記記事は令和7年7月時点の情報に基づいて記載しております。

※上記記事は一般的な内容を記載しているため判断の際は専門家へのご相談をお願い致します。





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